「MASON WAVE LIVE #1」聴講メモ

こちらのウェビナーを聴講しました.とてもタメになる情報が多かったので,何度も見返します.

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ar-japan.connpass.com

開催準備前のライブ
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こちらは自分が夕食作っていたところだったので,聴けず….後で見なきゃ.

本番ライブ
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ディレクターセッション|ARグラス向け開発PJで不確実性に立ち向かう

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  • ARグラス向け開発プロジェクトでは,不確実性がなかなか小さくならない
  • その条件下で,どのように最速で学びを得て,体験を価値あるものに方向性を収束できるか

ARグラス向けアプリ開発の設計を困難にする「3つの壁」があり,

  • 想像力の壁
  • 3次元の壁
  • 実環境の壁

がある.

想像力の壁

AR開発者でも,普段からARグラスをつけている人がおらず,経験が少ない.
→ チーム内でのイメージ共有も難しい.

そもそもARグラスが全員行き届いているとは限らないところもあるもんね….

立ち向かう方法として,以下が挙げられる.

  • 動画を使った体験イメージを確認すること
    ARグラスを外部ディスプレイとして使って,PCから映像を直接流し,視野角や映像に見え方チェックに
  • AR in VR によるプロトタイプの作成
    Questで動作するプロトタイプを作ってみる.視野角の枠を作ってみて,見え方の確認とか
  • 想定ユーザーによる早期の体験テスト
    プロトタイプが出来たら,すぐにヒヤリングとユーザーテスト.そしてフィードバックを集める

3次元の壁

2次元でうまく行ったことが3次元ではうまくいくとは限らない.

ランタイム時に色々調整できるようにして,毎度確認.

実環境の壁

ARは現実空間をベースにしている以上,実際の環境で試さないとわからないことがたくさんある.
ただ,現地テストはスケジュール問題や時間・コストがかかったりする問題がある.

まとめ

とにかくトライ&エラーを繰り返して手を動かすのが重要.

ディベロッパーセッション|MESONプロジェクトから学ぶ,これからのAR開発に必要なこと

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MESONさんでは社内フレームワーク"Conekton"が作られている模様.

三者から,ARグラスを被った体験者が何をやっているのかを可視化するシステムは確かに欲しい.オブザーバービュー.

これからの未来,色んなARグラスが出てくるのは必須なので,どんなARグラスに対応できるように
ソフトウェア側としては考慮して開発していかなければならない.→ クロスプラットフォームの重要性

また,AR体験は一人だとつまらない(自分もそう思う…誰かと共有したいよね)→ マルチプレイの必要性

Conektonは上記の問題に対応したフレームワーク
クロスプラットフォーム対応にZenject(Extenject)を利用していて,マルチプレイにはPhotonを利用している模様.
抽象化の大切さを知る.Extenjectは個人開発だと使わないからなー…勉強しないと.

色んなARグラスのSDKの機能を見て,そこからヒントを得て,設計に生かす!参考になります.

ConektonはGW明けにOSS公開とのこと!楽しみ!使ってみたい!

UXデザイナーセッション|ARサービスデザインにおける7つの鉄則

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ARサービスデザインにおける7つの鉄則.

  • ユーザの既存知識・経験に寄り添う
  • 情報自体に操作できる感と操作方法を説明させる
  • ゲーム的要素を内包させる
  • ストーリーの感情グラフをデザインする
  • 情報の実存感をデザインする
  • キューをデザインする
  • 距離と視野を考慮した情報表示

スライド資料はこちら.

目が飛び出てくるくらい,何度も見返すべき資料だと思います.

ユーザの既存知識・経験に寄り添う

ユーザビリティを大きくすること=ユーザの負荷を少なくすることである.
AR(ARに限らずXRかな)は全く新しいインターフェイスゆえ,操作の学習コストが高い ⇒ ユーザ負荷が高くなりがち.
そこで,ユーザの既存知識・経験からの予想によって理解しやすいインターフェイスにすることで,
操作の学習コストを下げてユーザ負荷を軽減させる(これをユーザのメンタルモデルに合わせるという).

ユーザ負荷の軽減方法として,以下の3点が挙げられる.

  • リアルな行為のアナロジー
  • スキューモーフィズム
  • 空間様式

これらはVRでも同じですね.
ミニマリズムフラットデザインはよくない!(†悔い改めて†)

情報自体に操作できる感と操作方法を説明させる

VRゲームとかもそうだけど,このオブジェクトは動かせる!ことがわかるように,光らせるとかパーティクルを工夫するとか.

ゲーム的要素を内包させる

ユーザーの価値は機能的価値(実利)と情緒的価値(純粋な楽しさ)の足し算.
ただ現状のARは,デバイスの制約などのために,まだ完全な実利を届けられていない.
よって,情緒的価値(Fun)との両輪が大事になり,ゲーム的要素の内包が現段階で重要になる.

これはスマートフォンでも同様な変遷が見られていた.
foursquareとか(懐かしい…今だとswarmかな)

しばらくはデバイスや周辺技術が成熟するまではゲーミフィケーションが重要.

ゲーム的要素は

  • つくる
  • ためる
  • 競う
  • あつめる
  • 達成する

以上を組み込めているか?

ストーリーの感情グラフをデザインする

ARサービスデザインは従来のサービスデザインに加えて,建築,映像,ゲームなど多岐に渡った知識が必要になってくる.
ARを映像作品作りと捉えたときに,ストーリーの流れの設計が重要になる.

映像制作で行われている絵コンテのフローはARサービスデザインのプロセスの中でも非常に重要.

WOW体験を盛り込む.
盛り上がりポイントがあるか,盛り上がりの山の高さは十分か,致命的な離脱ポイントはないか.

情報の実存感をデザインする

見た目と知覚のギャップは違和感・ストレスに繋がる.結果として,ユーザー体験が損なわれる.
梶谷さんの一つの答えとしては,Magic Leapデザインガイドラインにある,Overdesign Soundが挙げられる.
オーバーに音を入れる!

視覚とサウンドによって疑似的に触覚を再現する.

キューをデザインする

ARにおいては空間全体がスクリーンのため,大事な情報が視界に入らず見落としてしまうことが起きやすい.
よって,視覚外に重要な情報がある場合,それに気づかせるためのガイドが必要.

矢印ガイドやパーティクルを用いた視線誘導.

FPSやろうぜ!ドン勝やろうぜ!ゲームやろうぜ!

距離と視野を考慮した情報表示

最適な情報配置の距離はなにか?
ジェスチャー操作の場合の最適な配置範囲は何か?
視野内の最適な情報行事の範囲は何か?

遠くの情報を操作する時は操作パネルを手前に出す.
当億にモデルを配置する時は位置把握のためのガイドを出す.
モデル移動中にワイヤーを表示することで狭い正しく位置を把握できるようにする.

まとめ

正解がないレアな時期.色々模索していこう.

終わりに

知見だらけの情報でとてもタメになりました.情報が多すぎて特に後半は頭がパンクしてしまいました.
当たり前なんですが,MESONの方々はドキュメント・論文・書籍を沢山インプットしていて凄い.リスペクトです.

YouTubeに上がっていた参考記事や論文,書籍,私も読んでいこうと思います.

昨日のAWE Tokyo Niteでも思ったことなんですが,スマートフォンの変遷の歴史から学べることがたくさんあると思いました.
UXデザインですが,こちらは趣味のVR開発にも利用できるので,生かそうと思います.

YouTubeに出ていた参考記事等

TODO : スライドが出たら,後でまとめる